2010年8月アーカイブ

ジヤトコ偽装請負事件

1 事案の概要
(1)本件は,ジヤトコ株式会社を相手取って,労働契約上の地位確認及び賃金支払い等を求める偽装請負事件である。原告11名,弁護団13名であり,各原告に担当弁護士1ないし2名をつける形を取っている。
(2) 被告は,変速機及び自動車部品の開発,製造,販売等を事業内容とする株式会社で,原告らは被告の京都東工場あるいは京都第4工場において勤務していた。も ともと,京都東工場は三菱重工,京都第4工場は三菱自工が操業主だったが,企業分割や合併など複雑な経緯を経て,現在被告が両工場の操業主となっている。

(諸富健)

NTT3重偽装請負事件報告

第1 はじめに
  最高裁は松下PDP事件にて、偽装請負、違法派遣事案における受入企業が労働契約上の使用者としての責任を有することになるのか否かにつき、85年に労働者派遣法が制定されてから初の判断を行った。
   NTT3重偽装請負事件(以下、「本件」という)に対する京都地裁の判決は、上記最高裁後の偽装請負事案における下級審判断である。本件は、仮に松下 PDP事件最高裁判決の立場を前提としても、労働者と受入企業との間の労働契約の成立が認められるべき事案である。しかし、京都地裁は、最高裁が示した観 点について十分検討することもなく、原告を全部敗訴させるという極めて不当な判断を示した。

(塩見卓也)

労災補償の男女差別に違憲判決

1 本年5月27日、京都地方裁判所は、業務上災害による男性の著しい外貌醜状障害について12級と定める労働者災害補償保険法施行規則別表第1「障害等 級表」を違憲と判断し、原告に対する労働基準監督署長(処分行政庁)の障害補償給付の支給に関する処分を取り消した。外貌醜状について男女差を設けている 「障害等級表」に対する初めての違憲判決である。
 そして6月11日、国の控訴断念を受けて本判決は確定した。予想に反して、地裁段階で違憲判決が確定するという異例ずくめの事件となった。

(糸瀬美保)

2010年支部総会について

10月2日(土)午後1時より、平安会館(烏丸上長者町上る)にて支部総会を開催します。
この1年間の運動や組織活動を総括し、来年度へ向けて運動方針を固める重要な会議です。特に、参議院選挙で民主党が大きく議席を減らし、自民党やみんなの党が議席を伸ばすなかで、情勢討議をふまえて、秋以降の運動に活かしていきたいと思います。

例年、支部総会に併せて記念講演を行っていますが、今年は経済学者で暮らしと経済研究室主宰の山家悠紀夫先生にご講演いただきます。
参 議院選挙においては、民主党も自民党も、日本の財政危機の問題とあわせて消費税の増税を公約に掲げました。選挙後のマスコミの論調を見ても、増税やむなし の論調が並ぶような状況で、今後、消費税増税の議論がなされることは避けられない情勢です。そのような中で、現在の日本の財政状況をどう見るのか、また、 その中であるべき税制や社会福祉についてどのように考えるのかご講演いただく予定です。
1 岡崎の「みやこめっせ」に、6月12日、1200人が集い、集会アピール採択後パレードを行い、普天間基地を撤去しようという声が京都市内に高らかに 響きました。この(略称)沖縄連帯集会が成功裏に終わり、ほっとしています。でも、普天間基地撤去の課題はこれからがホンチャン。この集会での到達点をさ らに延長して、安保条約廃棄の日が必ず来ることを期して、実行委員会は解散しました。

(奥村一彦)

8月例会

8月26日、京都支部では8月例会を行いました。
現在、厚生労働省では、「有期労働契約研究会」を開催して検討会を重ねています。
本年3月には「有期労働契約研究会中間取りまとめ」が発表され、先日、報告書(案)が発表されました。
今後、労働者派遣法をめぐる闘いに続いて、有期労働契約全体をめぐる闘いが予想される中、「有期労働契約研究会」やその中でも議論されている各国の有期労働契約の状況などについて、京都支部の労働法制プロジェクトのメンバーからの報告を受け、学習・討議しました。

裁判員制度を考える京都の会

8月25日、裁判員制度を考える京都の会が開催されました。
国民救援会や京都MIC、京都総評などと団京都支部が共同で、裁判員制度の施行前から継続して開催してきたもので、すでに12回目を数えます。

先日の会では、裁判員制度をめぐる情勢を討議した上で、先日、裁判員裁判を経験した浅野則明団員から、裁判員裁判の実態の報告を受けました。

日時 2010年9月25日(土)〜26日(日)
会場 ラボール京都
記念講演 「働きすぎに斃れて」熊沢誠さん(甲南大学名誉教授)
参加費 1日1000円/両日1500円
主催 STOP!ザ・働きすぎ!「働き方を見直す京都9月集会実行委員会」
※京都支部では、分科会「人間らしい働き方」って何?−女性や若者の働き方から考える−を担当しています。
日時 2010年9月28日(火)午後6時30分〜
会場 京都会館会議場
講演 小森陽一さん(「9条の会」事務局長)
主催 憲法9条京都の会
※入場は無料です。
昨年の総選挙では、民主党、自民党が衆議院の比例定数削減を公約とし、今年の参議院選挙中にも参議院を含めた定数の削減が頻繁に話題になりました。選挙後 も、菅直人首相が2010年8月中に民主党の意見を取りまとめ、年内に自民党等との協議をするよう指示するなど、比例定数削減に向けた動きが活発化してい ます。

衆、参での比例定数削減の狙いは、明確です。新自由主義的な観点からの「改革」を今まで以上の速い速度で行うために、国会から多様 な民意を排除し、似通った政策を掲げる「二大政党」だけで国会を「占領」しようとするものです。これが実現すれば、自衛隊の海外派兵等の平和をめぐる問題 でも、労働者派遣法の抜本改正等の労働分野の問題でも、国民が真の願う改革はますます遠のくでしょう。消費税増税の強行も容易になり、改憲派による憲法9 条の改憲も視野に入ってきます。

比例定数の削減問題は、一度、与党と自民党の協議が整えば、数の暴力により、国会では法案が容易に成立してしまう情勢にあり、情勢は極めて緊迫しています。このような協議が成立する前に、広汎な議論を巻き起こし、策動を頓挫させる必要があります。

弁 護士団体である私たち自由法曹団京都支部は、国会の比例削減に反対する世論を構築するため、あらゆる団体、サークル等の学習会への出前講師活動を行ってい ます。下記の用紙に記入して、ご連絡いただければ、どんな少人数の学習会でも弁護士が講師としてお伺いします。是非、気軽にお申し込み下さい。


学習会講師を申し込まれる方は、

・申込者名
・団体名
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を自由法曹団京都支部(TEL 075-211-4411 FAX 075-255-2507)までご連絡ください。