福知山及び京都北部地域での状況について

1 はじめに
 団京都支部は、これまで意識的に京都北部地域に団員を配置してきた。一九六九年、小林義和団員が舞鶴市の個人事務所を設立し、次いで一九八五年に宮本平一団員が福知山法律事務所を開設した。
 そして、私は、一年四ヶ月の京都第一法律事務所でのトレーニングを経て、京都北部地域三人目の団員として、二〇一〇年五月に福知山法律事務所へ移籍をした。
 本稿では移籍後の福知山での状況を報告する。

2 業務の状況
 宮本団員が福知山法律事務所を開業した当時は、京都北部の弁護士数は小林・宮本両団員を含めて五名(福知山二名、舞鶴三名)であり、紛うことなき弁護士過疎地域であった。しかし、現在、京都北部地域には一五名の弁護士がいる。地域別では、福知山七名、舞鶴五名、宮津二名、京丹後一名である。
 したがって、現在は、こなし切れないくらいの法律相談や事件処理に多忙を極めるといったかつてのような状況にはない。私の手持ち事件の状況としては、クレサラ事件、刑事事件の比率が高く、一般民事事件が少ない。クレサラ事件は大方が法テラスの扶助事件となる。刑事事件もほとんどが法テラスから配転される国選事件である。京都北部地域の他の若手弁護士らも似たような状況ではなかろうか。このことが法テラス福知山事務所との業務競合問題を生む背景になっているようにも思われる。

3 活動の状況
(1)憲法・平和分野
 福知山9条の会での活動が中心である。私が福知山に着任して最初の活動が、五月の憲法記念日の街宣行動であった。福知山9条の会では憲法記念日だけでなく、毎月9日に福知山駅前での街宣活動を行っている。また、毎年春と秋の2回、講演会等の集会を開催している。今年の秋の集会では、沖縄問題をテーマにした映画を上映する予定である。
 京都北部地域においても、地域毎の9条の会が組織されている。しかし、比較的活動が活発な会と、そうではない会に分かれている現状がある。京都北部地域全体で護憲運動をどのように盛り上げていくかが今後の課題である。
(2)労働分野
 八月に、福知山市民病院の労働組合にて学習会活動を行った。看護労働の現場で始業前・始業後のサービス残業が常態化しているとのことであったので、労働基準法の労働時間規制の仕組みを中心に、実際の労働時間を使用者にきちんと把握させることや、団交において労働状況の改善を求めていく必要性についても話をさせていただいた。今後とも学習会活動等を通じて各分野の労働者・労働組合との連帯を強めていきたい。
 労働事件としては、舞鶴の家具製造会社で起きた不当降格事件がある。原告はまいづるユニオンの組合員であり、小林団員と私が代理人となって京都地裁舞鶴支部にて係争してきたが、尋問期日を経て、よい方向で和解できる見通しとなった。この事件の成果についてはできれば別稿にて報告をしたい。

4 今後の課題
 登録以来の私の任務は、舞鶴で新たな団事務所を建設することである。既に述べた通り、近年、京都北部地域においても若手弁護士の開業が相次いでいるので、経営基盤の問題を考えるとゆっくりはしていられない。福知山移籍以来、地域の民主団体の皆様、福知山法律事務所の事務局の皆様には大変よくしていただいており、後ろ髪を引かれる思いは強いものの、任務を全うすべく予定通り事務所建設の準備を進めたい。京都市内の団員の皆様におかれましても温かいご支援、ご協力をお願いする次第である。

(吉本晴樹)