年頭所感 

自由法曹団京都支部 幹事長 佐藤克昭

 新年おめでとうございます。
 新年を迎え、皆様のご健康とご活躍を心から祈念いたします。
 昨年は、府知事選挙を取り組みつつ、議員定数削減の動きに対する対応を模索し、沖縄に連帯し安保50年を中心とする基地問題を考える集会の取組に参加するなど等、様々なテーマで、京都の各組織・団体の皆さんとの連携を深めることができたと思います。
 一昨年の政権交代後、連立政権は、当初は、一定のマニフェストを実行する姿勢を示したものの、それ以降は、混迷を極め、最終的には、アメリカと財界にすりより、参議院選挙による国民からの「生活第1はどうした」との批判を受け止めることもなく、更に、国民生活に背を向けた新自由主義路線・旧来の自公「構造改革」路線に類似した路線に大きく転換してきています。
 団支部としても、京都における格差と雇用をめぐる実態や、生活と健康をめぐる実態をしっかりとらえ、現場から問題を掘り下げて権利を確立していく方策を模索していくことが問われています。
 今年も、取り組むべき課題が山積しています。
 政府・民主党は、国会議員の定数削減については、具体的課題として握って離そうとはしません。
 一方で、「地域主権改革」「道州制」を念頭に置いて、地方議会を形骸化し、自治体首長の専権的な運営をめざす「地方議員の議席削減」も、統一地方選挙を前に叫ばれるようになっています。
 これらの課題を結合し、「国会改革」と「地域主権改革」が、国民の声を無視し「占権的な政治」を目指すものであることを明らかにし、民主主義・国民主権・地方自治の問題として、幅広い取組を追求する必要があるのではないかと考えています。
 府民生活を巡る課題としては、農漁業問題にとどまらず労働・金融問題も含めて大きな影響をもたらすPTTへの参加に対する問題提起は、解明していくべき重要な問題になっています。
 同時に、昨年末示された「平成23年度税制大綱」に盛り込まれた国税通則法「改正」問題は、十分に認知されていないだけに、早急に取り組むべき重要問題です。そこには、これまでの長年の取組で進められてきた「納税者の権利保護法」制定に向けての到達点を全く逆展開し、税務調査における実質的な税務当局の強権的な課税税務行政を促進し、税務行政の権限強化に繋がるものが予定されています。
 労働法制においては、派遣法の抜本的改正を求める取組を引き続き追求するとともに、有期雇用制度・労働者性に関する新たな動きの解明と対案検討を、労働法制連絡会議に参加し、京都総評を中心とする労働組合の方々と連帯して検討していくことが求められています。
 同時に、具体的な労働者の権利を守る砦として本来位置づけられるべき労働基準行政、職業安定行政及び均等・両立・パート行政等の労働行政を地方公共団体に移行するという動きについても、「地域主権戦略会議」により進められようとしており、全労働と連携をとりつつ、広く問題点を訴えていくことが必要です。
 裁判員制度は、今年3年目の見直しが始まります。
 この間のえん罪事件等の教訓や検察のあり方を見直す動きとの関係でも、取り調べの全面可視化を求める取り組みは、大きな課題となってきています
 自由法曹団京都支部は、法律家としての専門性を生かしつつ、何よりも、前提となる府民の実情をしっかりとつかみ、京都の各組織・団体との連携を大切にした取組を追求していきたいと考えています。
 この1年、多くの皆さんと連帯し、奮闘していきたいと思いますので、よろしくご指導を頂きますようお願いいたします。